《ヘルヴェティア》の航空機パイロット用腕時計が入荷しています。 1930年代当時、実際にドイツ空軍パイロットが使用したもので、ブランド名にプロペラのモチーフを重ねたロゴがトレードマークのアヴィエーターウォッチです。 見るものを圧倒する40mm超のジャンボケース、極端なほど頑強に配されたループラグ、そしてグローブを装着したままでも操作できる大振りなリューズといった、何もかもが巨大に作られた大変ユニークな一本。アワーマーカーを備えた回転ベゼルも当然操作可能です。 ある種異端とも取れるデザイン性は、懐中時計の名残を伺わせると同時に、味わい深いエイジングとあいまってラギッドな魅力溢れるルックス。ブラックダイヤルに大振りな夜光アラビア数字インデックス、コブラハンドといった実に軍用時計ならではの意匠に加え、随所に配されるレイルウェイ・インデックスが際立たせる重厚感は、ケースの迫力に負けません。 ムーブメントはケースと同様非常に大振りで、頑丈なショックレジストが装備された質実剛健な作り。裏蓋に加えて内蓋を備え、それらがヒンジでケースに固定されている構造は特に懐中時計の名残と言えます。 ヘルヴェティアは、1848年にルイ=ポールとセザールのブラン兄弟がスイスに設立したジェネラル社(GENERAL WATCH CO.)が有したブランドのひとつ。同社が1904年に完成させ、キャリバー名に「究極」を意味する「オメガ」と名付けられた新型ムーブメントこそ、後にスーパーブランドに成長するオメガの原点であり、実はヘルヴェティアはこの姉妹ブランドに位置付けられます。