〈スミス〉のラインナップの中でも「デラックス」と人気を二分する、モダンなデザイン性が特徴的なラグジュアリーライン「アストラル」。多くのスミスの金無垢モデルは贈呈用としてケースバックに刻印があるものがほとんどですが、こちらの個体はそうした刻印を持たない、おそらく街中の小売店で個人が購入したものと思われる貴重品です。 スミスの腕時計の中でも最大級となる33mmの大振りなラウンドケースを纏う、存在感抜群の一本。一方でホワイトダイヤルには、あくまで控えめなアラビア全数字インデックスが立体的に配されているのが印象的。またこちらはブルースチールの時分針を採用しており、数あるスミスのラインナップの中でも異色のルックス。 9金無垢のロイヤルゴールドを採用したケースは、適度にベゼルに厚みを持たせつつ、ストレートシルエットのラグを持つシリンダースタイル。ラグもよく見てみると「面」で構成されるカッティングが施されています。またこのケースは裏蓋を持たず、ベゼル側を開けてムーブメントにアクセスする構造となっています。これにより腕肌からの汗がケース内部に浸透しづらくした、従来のスナップバックケースの進化版と言えるスタイル。 ムーブメントは伝統の”1215(トゥエルブフィフティーン)”を継承する自社ムーブメントを搭載。優美な流線形のレイアウトや独特の粒金仕上げが美しいムーブメントですが、厚みがあり頑丈なパーツで構成される質実剛健な作り。耐震装置キフショックをテンプに装備している点も魅力的。 着用するベルトは、自然な細かいシボが印象的なイタリアンシュリンクレザーを採用したadvintageオリジナル。オイルをたっぷりと含んでおり、しなやかでしっとりとした質感があります。使い込むうちに光沢が増し、味わいのある風合いとなります。