知る人ぞ知る実力派ウォッチメーカー〈コルテベール〉が放った1930年代の腕時計がこちら。一見するとセンターセコンドを採用した当時のスポーツウォッチの典型を思わせる外見ですが、細部にユニークなデザインが配された重厚で完成度の高い一本と言えます。 まず目に入るセンターセコンド仕様の文字盤ですが、外周部のインデックスに注目すると、最外周に1/5秒刻みのセコンドトラック、その内側にレイルウェイのミニッツトラックというインデックスが二重に設けられています。 秒針は最外周のセコンドトラックを指し、分針は内側のミニッツトラックを指すために役割分担をしているのですが、50年代に入るとレイルウェイは廃され、1/5セコンドインデックスに一本化された非常にすっきりとした文字盤しかなくなってしまいます。そのため、こうしたプリミティブで凝縮感のある、クラシックなスポーツスタイルのデザインには特別惹かれるものがあります。 さらにケースに目を移すと、よくあるラウンド型のケースかと思いきや、カーヴィングが施され、グラマラスにシェイプされた力強いラグデザイン。当然ながらスクリューバック式のタフなウォータープルーフケースですが、その重厚感あふれるデザイン性は唯一無二の魅力を物語っています。 搭載するムーブメントはコルテベール自社製となるCAL.665。丁寧に磨き上げられた美しい曲線を描くブリッジ、すべての軸受に配備された高品質なルビーといった、コスト削減の必要がそれほどなかった1940年代のクラシカルな機械です。ディセントラル・セコンド(出車式秒針)スタイルと呼ばれる、スモールセコンドベースのムーブメントに露出した歯車を追加し、センターセコンド仕様を実現した古典的なデザインが大きな特徴。 着用するベルトは、当店オリジナルの〈アノニム〉。手揉み加工を施したイタリアンシュリンクレザーを素材に使用しています。オイルをたっぷりと含んでいるためしなやかでしっとりとした質感があり、使い込むうちに味わいのある風合いとなります。 »"anonym" LEATHER BELT (ITALIAN SHRINK / GRAY)
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