唯一無二の英国製腕時計として知られる〈スミス〉。その名機「デラックス」の後継機として、1958年にリリースされたのがこの「インペリアル」シリーズです。こちらは1962年製でコンディションも非常に良好。 スミス伝統のキャリバー1215に大幅な改良を加え、19個の受け石を備えた新型ムーブメント、キャリバー0104を搭載した次世代機としてスミス晩年期の主力となりました。ロゴは筆記体に一新された一方、デラックスの冠されていた王冠ロゴはしっかりと継承されています。 35mmのマグナムケース、フルSS製というスミスのレギュラースペックからかけ離れたレアな仕様を持つこちら。コンディションはほとんど使用感を感じさせないミントコンディションをキープ。スナップ防水ケースと呼ばれる、60年代からポピュラーとなったゴムパッキンにより機密性を確保したスナップバックケースを採用しており、使い勝手も向上しています。 クラシックなディテールを60年代に入っても継承し続けるスミスのラインナップにおいて、比較的当時の時代性に沿ったモダンデザインが光る逸品です。シルバーの針類、ドットインデックスはほとんど製造当時の輝きをそのままに保っています。スミスのアイコニックなレッドモチーフを持つセンター秒針も健在です。 着用するベルトは、当店オリジナルの〈アノニム〉。イタリア・トスカーナ地方の名革ブッテーロに型押しを施した「ドラーロ」を使用。深い経年変化も楽しめるほか、その堅牢性に反して腕に馴染みやすい柔軟性があり、着用感の良さも魅力的。