1960年代の《スミス》の腕時計が入荷しています。 当時のボックスが付属する貴重な逸品です。 文字盤上に配された”SMITHS”のブランド名と誇らしげな王冠マーク、そして”DE LUXE”のモデル名。「デラックス」シリーズがおそらくスミスの腕時計の中で最も高い人気を誇るのは、そのデザインの豊富さもさることながら、信頼を寄せられる高い機能性にあるとも言われます。そしてその機能性を支えたのは英国製の自社ムーブメントでありました。 ☞スミスの歴史についてはこちら こちらは金無垢のケースが採用された上品なドレスウォッチ。ケースに比して大振りなアラビア数字やクサビ型インデックスの、程よいアンバランス加減が絶妙です。何より目を引く文字盤のホリゾンタルラインはスミス独特のもので、いくつかのモデルに散見されますが、立体的なアプライドインデックスとの組み合わせが高級感を増しています。ベゼルがやや薄めにデザインされており、文字盤の存在感を際立たせているのもポイント。 9カラットの金無垢ケースは、やや丸みのあるシェイプが可愛らしくも優雅な印象。ケース内部には英国金製品を示すホールマークが刻印されており、その内容は以下の通りです。”SMITHS CLOCKS & WATCHES" のメーカーズマークがあるように、ケースもスミスが自社で製造した純正性の高い個体と言えます。 ■純度: 9 / .375(9カラット金無垢) ■メーカーズマーク: SCW(SMITHS CLOCKS & WATCHES) ■アセイ・オフィス: ジャガー(ロンドン) ■デイトレター: l(1965年) ムーブメントはいわゆる”1215(トゥエルブフィフティーン)”の自社ムーブを搭載。大振りな機止めを備えているのが特徴的です。優美な流線形のレイアウトや独特の粒金仕上げが美しいムーブメントですが、厚みがあり頑丈なパーツで構成される質実剛健な作りも見逃せません。テンプに装備されたキフショックと呼ばれる花型の耐震装置は、ロレックスやパテック・フィリップが採用していたことで知られています。